不倶戴天
不倶戴天

怜悧な面差し、冷ややかな瞳、弓のようにしなやかな身体。可憐な女官装束に身を包んでいようと、あの小娘の「狼」の本質を隠し通すことはできない。回廊を渡っていたタンギセ将軍は歩みを止め、その銅鑼灣 髮型屋女官の立ち姿に見とれた。池の上でゆるやかに反った太鼓橋......